【ELIZA効果とは?】いろいろな名称とその由来でAI大喜利してみた
- 2024.02.27
- 用語解説
Geminiの発表動画を見た際に、AIと人とのコミュニケーションの可能性を見た人は少なくないはずです。マルチモーダルなAIの応答に、自然とこちらもテンションが上がったり、それまでこちらからの指示が整然としたプロンプトであったのに対し、急に会話口調になったりしたことはないでしょうか。
こういった現象は「ELIZA効果」というらしいです。
こういった名称がつくと、急にAIとの会話も単なる1つの現象なのかと冷めてしまいそうですが、よくよく考えてみると、人とのコミュニケーションだって、こういった感情の起伏など、名称がつき、セールスなどでも使われています。
今回はELIZA効果と、似た感じのものを調べたので記します。
ELIZA効果とは
ELIZA効果とは、人々がコンピュータプログラムやチャットボットとの対話中に、それらが自身の感情や意図を持っているかのように感じる現象を指します。この現象は、1960年代に開発された初期の自然言語処理対話プログラム「ELIZA」に由来しています。
ELIZA
ELIZAは1966年にMIT(マサチューセッツ工科大学)のジョセフ・ワイゼンバウムが開発したコンピュータプログラムです。パーソナリティー診断を行う臨床心理士を模したプログラムで、ユーザーの入力を分析し、応答を生成していました。これは会話の形式でユーザーと対話し、 Rogerian療法的な質問を投げかけることで、人間のカウンセラーのようにふるまうことを目指したものです。当時のコンピュータープログラムによる自然言語処理の先駆的な例とされています。
ELIZAはロジックベースのチャットボットであり、基本的なパターンマッチングと置換を用いて、ユーザーとの対話を模倣しました。ユーザーが入力した文章をパターンに照らし合わせ、特定のキーワードやパターンに合致する部分を取り出して、それに基づいた返答を生成しました。ELIZAは、ロジックに基づいたルールセットに従って、相槌を打ったり、ユーザーの発言を再構成して質問したりすることで、対話を行いました。
ELIZAの最も有名なプログラムは、”DOCTOR”(または”ELIZA”とも呼ばれる)で、これは人間の精神科医との対話を模倣することを意図していました。ユーザーが何かを話すと、それを一部取り出して質問したり、共感の言葉を使ったりすることで、対話を進めていました。たとえば、ユーザーが「私は悲しい」と入力すると、ELIZAは「なぜ悲しいのですか?」と質問します。ユーザーが「私の仕事が嫌いだから」と答えると、ELIZAは「仕事を変えたらどうですか?」と提案します。
ELIZAの具体的な仕組みとしては、以下のようなことが挙げられます。
- ユーザーの入力を単語に分割する。
- 単語を辞書で検索し、意味を調べる。
- 意味に基づいて、応答を生成するためのルールを適用する。
ELIZAは、単純なルールに基づいて動作しているため、人間の自然な言語を完全に理解することはできません。しかし、ELIZAは、人間の自然な言語を処理して応答することができるため、人間との会話との差異が小さくなり、ELIZA効果が発生しやすくなります。
ユーザーはELIZAが単なるシミュレーションであると意識の上ではわかっていても、無意識的にELIZAが話題に興味を持っているように感じていることが明らかとなりました。
ELIZA効果は、その後もさまざまなコンピュータプログラムやチャットボットにおいて観察されています。その原因としては、以下のようなものが考えられます。
- 人間は、会話相手が人間ではないことを意識的に認識していても、無意識のうちに擬人化してしまう傾向がある。
- コンピュータプログラムやチャットボットが、人間の自然な言語を処理して応答することができるため、人間との会話との差異が小さくなる。
ELIZA効果は、コンピュータプログラムやチャットボットの開発において、重要な考慮事項の一つとなっています。プログラムやチャットボットが、人間との会話において、より自然で説得力のある応答を生成するためには、ELIZA効果を理解し、その効果を抑えるような工夫が必要となります。
○○効果
ELIZA効果がわかったので、各AIチャットボットに○○効果と名の付くものを教えてもらいました。
ここでハルシネーションなのか、検索では見当たらない効果もあったためつついていきます。
Bardの回答
- トロイの木馬
効果:コンピュータウイルスや攻撃者が、正当なプログラムやデータに偽装して、システムに侵入すること。ゴーストバスターズ効果 :科学的な説明が難しい現象を、超自然的な力や存在によるものとして解釈すること。- バタフライ効果 :小さな変化が、大きな変化を引き起こす可能性があるという考え方。
- エコーチェンバー効果 :自分の意見や信念を共有する人とのみ交流することで、自分の意見や信念が強化されること。
- ミーム効果 :アイデアや行動が、人から人へと伝播していく現象。
これらの効果は、いずれも学術研究において命名されたものです。しかし、それらは現実世界においても、さまざまな形で観察されています。
トロイの木馬
効果は、サイバーセキュリティにおいて重要な概念です。トロイの木馬ウイルスは、正当なプログラムやデータに偽装して、システムに侵入します。そのため、ユーザーはトロイの木馬ウイルスを正当なプログラムと認識して、実行してしまう可能性があります。
ゴーストバスターズ効果は、科学や心理学の分野でよく議論される問題です。たとえば、幽霊や超能力などの現象は、科学的に説明が難しいため、超自然的な力や存在によるものとして解釈されることがあります。しかし、ゴーストバスターズ効果は、人間の認知の性質を反映したものである可能性もあります。バタフライ効果は、カオス理論において重要な概念です。カオス理論では、小さな変化が、大きな変化を引き起こす可能性があると考えられています。たとえば、ある場所で蝶が羽ばたいたことによって、地球の天候が大きく変わる可能性があるという考え方です。
エコーチェンバー効果は、ソーシャルメディアやインターネットの普及によって、近年注目を集めている問題です。エコーチェンバー効果によって、人々は自分の意見や信念を強化し、偏った考え方を持つようになる可能性があります。
ミーム
効果は、文化人類学や情報社会学において研究されている概念です。ミームは、アイデアや行動が、人から人へと伝播していく現象です。たとえば、流行語やインターネットのミームは、ミーム効果によって広まります。Bardより引用
検索したところ、「効果」という単語をつけて使用される例が見当たらなかったものがあるほか、ゴーストバスターズ効果に至っては、検索では拾い上げられないほどマイナーな使われ方なのか、ヒットはしなかった。
しかしながら「幽霊の正体見たり枯れ尾花」の反対として、個人的に今後使っていきたいものです。もしかしたらAIがミームの発祥元になる可能性もあります。
GPTの回答
学術用語や専門用語には、その分野や特定の現象を指す名前がつけられることがよくあります。ELIZA効果のように、特定の現象や心理的なパターンを表す名称として使われるものも多く存在します。いくつかの例を挙げると、
- バーナム効果(Barnum effect): 個人が一般的な性格特性や特徴を含むあいまいな記述に当てはめて自分自身と一致させようとする傾向を指します。ホロスコープや占いのような一般的な記述が、個人に特有のものとして受け入れられることを説明します。
- ジェノバ効果(Genovese effect): 周囲に多くの人が見ている状況で、個人が緊急時に助けを求めることをためらう心理現象を指します。1964年のケイト・ジェノバ事件を基に名付けられました。(⇒日本語では傍観者効果として検索にヒットしました)
- ザイガーニク効果(Zajonc effect): 他者の存在が個人の行動やパフォーマンスに影響を与える効果を指します。特に、社会的存在が行動やパフォーマンスに刺激を与える状況を示します。(⇒ツァイガルニク効果でヒットしました)
- ドーリアン・グレイ効果(Dorian Gray effect): 人が年を取っても外見や若さを保つために、外見に対する過度の執着や手段を取る心理現象を表します。オスカー・ワイルドの小説『ドリアン・グレイの肖像』に因んで名付けられました。
これらの学術用語や効果は、特定の心理や行動のパターンを表すために使われます。このような用語は、それぞれの分野で研究されたり、心理学や社会学の理論の一部として取り上げられたりしています。GPTより引用
Bingの回答
はい、学識名称のついたものには、例えば「バーナム効果」、「ドン・キホーテ効果」、「ピグマリオン効果」、「ホーソン効果」、「
モーグル効果」、「ゼイガルニク効果」、「ハロー効果」、「ツァイガルニク効果」、「ベイズ効果(⇒ベイズ推定ならヒット)」、「ベルモント効果」、「ベンジャミン効果(⇒ベンジャミン・フランクリン効果がヒット)」、「ベンフィード効果」、「ボクシング・デイ効果(⇒「ボクシングデー」をきっかけに広報PR活動する効果)」、「ボンファー効果」、「マクナマラの誤謬」、「マタイ効果」、「マンデラ効果」、「ミュンヒハウゼン効果(⇒ミュンヒハウゼン効果がヒット)」、「ミラーライト効果」、「モンド効果」、「ヤング効果」、「ラミネーション症候群」、「リスト効果」、「リンカーン効果」、「ロス効果(⇒ゲイン・ロス効果でヒット)」、「ロゼンハン効果(⇒ローゼンハン実験でヒット)」、「ロボット効果」、「ワーキング・メモリー効果」などがあります。ただし、これらの名称は、学術的な研究に基づいているものもあれば、一部はフィクションや都市伝説に由来するものもあります。また、これらの名称は、あくまで研究用語であり、一般的な用語ではないことに注意してください。Bingより引用
Claudeの回答
ELIZA効果のような学識名称のついた現実とフィクションの例としては以下のようなものがあります。
- プラセボ効果 – 本物の薬ではない偽薬でも効果があること
- バーナム効果 – 楽しそうにしている人たちを見ると自分も楽しくなる効果
- ダンバー数 – 社会的つながりの人数の限界を表した架空の数
- マタイ効果 – すでに豊かなものはさらに豊かに、貧しいものはさらに貧しくなる効果
- ホーソーン効果 – 研究者の注意そのものが被験者の行動に影響を与える効果
- ピグマリオン効果 – 高い期待を寄せられた人が期待通りに成長する効果
- ダニング=クルーガー効果 – 無知な人ほど自分の能力を過大評価しがちな効果
このように、実在する心理効果からフィクションまで、様々な場面で学識名称が用いられています。ELIZA効果もそうした1つの例と言えます。Claudeより引用
フィクション由来のものをおかわりした結果
様々な○○効果が返答として帰ってきたところ、Bingあたりは大喜利感が出てきたため、「フィクション由来のものでもう少し教えて」といったところこんな返答でした。
Bardおかわり
- ハムレット効果(Hamlet Effect)
シェイクスピアの戯曲『ハムレット』から来ている用語で、決断を先延ばしにしたり、行動を起こさずにいることで、問題を深刻化させる傾向を指します。迷いやためらい、行動を起こさないことが問題を複雑にし、解決を遅らせる心理現象です。
- ピーターパン症候群(Peter Pan Syndrome)
ジェームズ・M・バリーの物語『ピーターパン』から派生した用語で、成長を拒否し、大人としての責任を避ける傾向を表します。この用語は、1983年に米国の心理学者ダン・カウフマンによって提唱されました。
- ドンファン症候群(Don Juan Syndrome)
スペイン文学の伝説的な人物ドン・ファンに由来する用語で、女性を次々と誘惑して関係を持ち、それを繰り返す男性の行動を表します。この用語は、1970年代に米国の心理学者ウィリアム・M・セミオールによって提唱されました。
- ナルシシズム(Narcissism)
ギリシャ神話のナルキッソスに由来する用語で、自己愛や自己陶酔の強い傾向を表します。この用語は、19世紀のオーストリアの精神科医ルドルフ・シュタイナーによって提唱されました。
- ストックホルム症候群(Stockholm Syndrome)
1973年にスウェーデンのストックホルムで起きた銀行強盗事件で、人質が犯人に対して共感や同情を抱くようになった現象に由来する用語です。この現象は、人質が犯人から生かされるために、犯人に同調することで、自分を守ろうとする防衛機制であると考えられており、さまざまな状況で観察されています。Bardより引用
GPTおかわり
フィクションや文学作品から派生した学術用語や心理学的概念もあります。これらは、特定の作品や登場人物の名前、あるいは作品のテーマに由来して名付けられたり、特定の物語やアイデアから派生したものです。
- ハムレット効果(Hamlet Effect): この用語はシェイクスピアの戯曲『ハムレット』から来ています。ハムレット効果は、決断を先延ばしにしたり、行動を起こさずにいることで、問題を深刻化させる傾向を指します。迷いやためらい、行動を起こさないことが問題を複雑にし、解決を遅らせる心理現象です。
- ピーターパン症候群(Peter Pan Syndrome): ジェームズ・M・バリーの物語『ピーターパン』から派生した用語で、成長を拒否し、大人としての責任を避ける傾向を表します。この用語は、大人になることを避けて幼い振る舞いを続けることを指しています。
ダンデライオン・シンドローム(Dandelion Syndrome): フィクションではなく、ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の登場人物、タイリオン・ラニスターに由来します。彼のように、社会的な規範から外れた特異な存在が、環境に適応し生き残る能力を指す言葉です。これらの用語は、文学作品やフィクションのキャラクターやテーマから派生しており、特定の行動パターンや心理的特性を説明するために使われることがあります。GPTより引用
Bingおかわり
フィクションや文学作品から派生した学術用語や心理学的概念には、以下のようなものがあります1。
- ハムレット効果(Hamlet Effect): この用語はシェイクスピアの戯曲『ハムレット』から来ています。ハムレット効果は、決断を先延ばしにしたり、行動を起こさずにいることで、問題を深刻化させる傾向を指します。迷いやためらい、行動を起こさないことが問題を複雑にし、解決を遅らせる心理現象です。
- ピーターパン症候群(Peter Pan Syndrome): ジェームズ・M・バリーの物語『ピーターパン』から派生した用語で、成長を拒否し、大人としての責任を避ける傾向を表します。
- ドン・キホーテ効果(Don Quixote Effect): スペインの小説家セルバンテスの『ドン・キホーテ』から来ています。ドン・キホーテ効果は、現実と幻想の区別がつかなくなることを指します。現実と幻想の境界が曖昧になり、現実を幻想だと思い込んでしまう心理現象です。
- シンデレラ効果(Cinderella Effect): 童話『シンデレラ』から来ています。シンデレラ効果は、虐待や虐待死を受けた子どもたちに対する同情心が、実際よりも過剰になってしまうことを指します。
- ピグマリオン効果(Pygmalion Effect): ギリシャ神話の彫刻家ピグマリオンから来ています。ピグマリオン効果は、期待に応える形で人が成長することを指します。期待が高ければ高いほど、人はその期待に応えようと努力するため、成長することができます。
- モーグル効果(Mogul Effect): 映画『モーグル帝国』から来ています。モーグル効果は、人々が自分たちの文化や伝統に誇りを持つようになることで、自己肯定感が高まり、自己実現が促進されることを指します。
- ベイズ効果(Bayes Effect): ベイズの定理から来ています。ベイズ効果は、人が自分の信念を強固にすることで、新しい情報を受け入れにくくなることを指します。
- ベルモント効果(Belmont Effect): アメリカの競馬場ベルモントパークから来ています。ベルモント効果は、人が自分の予想に固執することで、新しい情報を受け入れにくくなることを指します。
- ベンジャミン効果(Benjamin Effect): ドイツの心理学者ヴァルター・ベンヤミンから来ています。ベンジャミン効果は、人が自分の行動を観察されることで、行動が変化することを指します。
Bingより引用
Claudeおかわり
フィクション由来の学識名称の例をもっと詳しく説明します。
- ダンバー数 – 社会的つながりを維持できる人数の限界を表した数。SF作家ダンバーが小説で設定。
- マーフィーの法則 – 「もし何かが悪くなりうるなら、そうなる」という冗談の法則。作家マーフィーが提唱。
- ピーターの法則 – 「組織では各人は昇進できるレベルまで昇進する」という法則。小説家ピーターが設定。
- ドレイパーの法則 – SFでロボットが人間に害を及ぼさないための法則。作家ドレイパーが提案。
- クラークの第三の法則 -「充分に発達した技術は魔法と区別がつかない」。作家クラークの未来予測の法則。
- ダーウィン賞 – 自分の生命を危険にさらすような愚かな行為に対する架空の賞。
- ハインライン賞 – SF作家ハインラインの作品に登場する架空の兵器名や技術用語。
このように、SFや小説ではしばしば独自の法則や言葉が作り出され、読者に広く知られることがあります。こうしたフィクション由来の学識名称もELIZA効果と同様に面白い例だと言えます。Claudeより引用
最後に
ELIZA効果を調べて、知識欲を刺激されAIへの質問をしたわけですが、後半の疑わしい回答からの大喜利的な楽しみは、ELIZA効果といえるのではないでしょうか。
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